失敗しない人材採用シリーズ。今回は採用決定から求人広告の媒体に掲載されるまでの流れについてお伝えします。
社内提案用、募集要項の書き方!
社員から退職届を受取り、受理した後に、所属長と採用の有無を話し合いますが、採用すると決まったら、募集要項の作成を行います。
募集要項を作成する目的は、募集に関わる人たちと「欲しい人物像」を共有するためです。
共有がなされないと、ミスマッチを起こす可能性が高くなります。
例えば、バックオフィスで経理経験者が欲しいと思い募集する場合、「バックオフィス募集!」だけだと業務内容も経験も何が必要なのか分かりません。
良い人だな。と思い採用したら経理の経験が全くなかった。というミスマッチになりかねません。
具体的に募集要項に落とし込み共有することにより、同じ認識をもって書類審査、面接を行うことが出来ます。
人の感情なので、どうしても一筋縄でいかないことがあります。
募集要項を作成しておけば迷った時に確認できますし、「ちょっと違うかな?」を正すことが出来ます。
また、後に行う求人サイトの原稿作りにも影響します。
ただ単に「バックオフィス募集」とするのではなく、「経理経験」について明記しないと、経理経験のない人からの応募も来てしまいます。
応募者が総務と勘違いして、面接に挑んだが、業務内容を確認したところ経理の経験者だったので辞退すると言うこともあります。
応募者が募集広告を見る第一関門から、ミスマッチを防ぎます。書き方は図1を参考にしてください。
社内提案用、求人募集サイトの比較表の作り方!
募集要項が書き終えたら、次はどの求人募集サイトに掲載するか検討します。
職種によって得意、不得意があります。
(得意、不得意と言うのは、営業の登録ユーザーを多く持っていることを強みとしている媒体や、女性ユーザーに特化した媒体、開発ユーザーに力を入れている媒体等のことを言います。)
初めから媒体に直接問い合わせるのではなく、求人を数社扱う代理店に第三者として聞くのもありですし、ネットで調査するのもありですし、知り合いを通じて利用者の声を調査するものありです。
登録ユーザー数だけでなく、積極的に転職活動をしているユーザーは何%いるのか?登録ユーザーの年齢層は、採用したい人物とマッチするか?など調査します。
最終的に比較したいのは、掲載までのスケジュール、広告の金額(メニュー)、掲載期間、掲載可能な写真の枚数、スカウトメールなどの特典です。
また、媒体メーカーと直接やりとりを行うか。
代理店を利用するかによっても特典が異なったりします。
ただし、特典がついている場合は、見積の期限が短いので、早急な判断が必要となります。
比較表のまとめ方は図2を参考にしてください。
社内提案には、募集要項と比較表を持参し、決裁をとります。
この際、採用側の意見として、「こうしたい!」という希望があれば伝えます。
一緒に働くのは採用部門なので、初めから後悔しないようにするもの大事です。
求人サイトとの打ち合わせの進め方
求人募集の媒体が決まると、サイト企業に全体のスケジュールを確認します。
ざっくり○週間ではなく、ここでは○日に掲載開始としてからスケジュールに細かく落とし込みます。
初回打ち合わせの時に必要なのは、募集要項になります。
募集要項を打ち合わせの際に持参すると話がスムーズに進みます。
ここでサイト企業から提案や掲載のアイデアをいただきます。
応募数が多そうな職種の場合は、ある程度条件を厳しくしても良いですが、応募数が少なそうな職種や売り手市場の職種・年齢の場合は、条件を緩めて、とにかく応募してもらえるようにしませんか。等の話があると思います。
初回の打ち合わせで決めることではないですが、取材までには方向性を決められるようにします。
求人サイトの取材、撮影を受ける前にやること
採用担当者は、サイト企業の担当者に当日の予定を確認します。
取材を受ける社員はどんなポジションの人が良いか。男性・女性など確認します。
また、どんな質問をするか確認し、回答をあらかじめ用意しておきます。
このとき、募集要項からズレないように回答を考えます。
取材を受ける社員と事前に打ち合わせを行います。
この時、募集要項と想定質問、回答集を共有し、ロールプレーイングをやってみます。
求人サイトから上がってくる募集要項の確認と写真の確認
言葉の使い方によってイメージがかなり変わってしまうため、細心の注意を払って確認します。
企業では当然のように使われている言葉が一般の方には伝わらないこともあります。
何人かに読んでもらうのも手です。
確認は、先延ばしにせず朝初校が上がったら午前中には確認できるようにします。
再度、募集要項を確認し、情報が合っているかを確認します。
また写真も読み手にとっては影響します。
変更が可能なので、イメージにピッタリな写真を妥協せず選定します。
例)清掃会社なのに、端に映っているデスクが汚れている。
さいごに
今回は採用すると決めた時から、広告媒体で掲載を開始するまでの手順をお伝えしました。
大切なのは、「欲しい人物像」と「人物像の共有」です。
ここが出来なければ採用は失敗する確率が高まりますので、所属長としっかり話をし、より具体的にし、関係者に共有することが大切です。