失敗しない人材採用!辞めた社員から学ぶ退職面談のコツ

お役立ち情報

失敗しない人材採用シリーズです。人が去るときは、何か理由があります。

その理由を放っておくと、人材による負の連鎖が起きる可能性があります。負の連鎖には理由があり、「退職面談」を行うことで防ぐことが可能です。

今回は中小企業、ベンチャー企業向けの「退職面談」についてお伝えします。

 

人が動くときは魔物が存在する

中小企業やベンチャー企業では、理由もなく人材の入れ替わりが多くなる時期や、部門があったりします。

正しくは理由があるのですが、その時には気付けないものです。というのも、人が辞めるとき、人が入るとき、人が移動するときなど、人が動くときは魔物が存在すると私は思っています。

小さい会社であればあるほど、企業にとって人1人1人の影響力が強いと思っています。

大企業では1人に何かあっても目立たなかったり、誰かがカバー出来たりしますが、中小企業やベンチャー企業では、1人に何かあると目立つ目立つ!中小企業やベンチャーでは、1人で抱える業務の幅や持っている情報が多いため、負の連鎖が起きる可能性があります。

負の連鎖の種類とは

負の連鎖の種類は2つあり、新しい人が入社することによって引き起こす負の連鎖と、会社、部門、部門長によって引き起こす負の連鎖があります。

新しい人が入社することによって引き起こす負の連鎖

今まで平穏な会社でも部門でも「1人」の存在によって良くも悪くも変わるものです。

そして、良く変わるときというのは、ある程度年月がかかるもので、悪く変わるときは比較的早期にあっという間に変わります。

一番変化が起こりやすいのは、退職後より、入社後です。

退職の時は、退職者が抱えていた業務の引き継ぎが大変と思いがちですが、その人が抱えていた業務が毎日誰か1人にピンポイントで降り注ぐわけでは無いので、業務量が倍以上になることは少なく、意外と会社は回っていくものです。

また、退職者がやっていたことは、周りの社員も知っていたり、見ていたりと受入れやすく、把握できるものです。

しかし、入社の場合はそうも行きません。これから覚えるのには、入社した人の心構えも必要ですが、教えるほうは倍以上の負担を感じることでしょう。

この負担は、精神を虫食みます。入社する人の年齢が高ければ高いほど、社会経験が多ければ多いほど、教えることは一筋縄ではいかないものです。

ましてや中小企業やベンチャーでは、中途採用が主なため、ど新人の採用より、中堅社員の採用になりがちで、現場の社員の心を虫食むことがあります。

そのため人材採用が終え、入社しホッとするのもつかの間、数名が退職するということが事実としてあり、これを新しい人が入社することによって引き起こす負の連鎖と言います。

会社、部門、部門長によって引き起こす負の連鎖

良い人材を採用したとしても、すぐ辞めてしまったり、募集しても応募がなく、派遣社員で穴を埋めるなど、入退職が繰り返され定着率の悪い状況が続くことを言います。

これは主に、受け入れる側に問題があり、優秀な人であればあるほどに早く見切りをつけ去っていくものです。

受け入れる側といっても同僚ではなく、上司、部門、会社に問題があることが多く、教える同僚にとっては何回教えても辞めていくので、いい迷惑です。受け入れる側の問題であれば、会社が対処すれば問題は解決することがほとんどです。

人事担当として注意すること

試用期間中や入社一年未満の社員の退職については、会社、部門、部門長によって引き起こす負の連鎖が多く、数年にわたり働いてくれていた社員の突然の退職には、新しい人が入社することによって引き起こす負の連鎖が多いです。

残念だと悲観する前に人事担当の役割としては、退職面談を行い、原因を突き止め、大切な人材が去らないような体制を築くことです。

退職面談のやり方

退職理由が自己成長のためのステップアップ退職であっても、自社でステップアップすることは出来なかったのか?畑違いの場合は、転属することを選べなかったのか?上司は部下のステップアップしたい気持ちに気付いていたのか?など確認する必要があります。

退職面談を行うときにヒアリングする項目は以下です。

仕事の内容

例)仕事を通して成長できた点はあったか。
例)やりがい・達成感を感じるのはどんな時だったか。逆にやりにくさ・つらさを感じたことはあったか。

給与などの条件

例)・仕事と給与のバランスに満足していたか、また自分の仕事に対する評価がきちんとされていると感じていたか。
例)福利厚生に満足していたか。満足でなかった場合どんな点か。

職場環境、人間関係

例)仕事に対する不安や悩みを相談する相手がいたか。
例)仕事しやすい環境だったか。また、職場の雰囲気に満足してていたか。満足できなかった場合はどんな点か。
例)上司や部下、同僚とのコミュニケーションはとれていたか。

会社の方向性

例)会社の方向性は理解していたか。
例)会社の良い点、改善点はなにか。

退職者から、何が原因なのか教えてもらうことで、社内改善が必要なのか?採用活動の改善が必要なのか?分かります。

先に書いたように、退職より入社の方が、思わぬところで負の連鎖が起きる恐れがありますので、残る社員のためにも退職者から課題や問題はしっかりヒアリングしましょう。

さいごに

退職者が出るときに一番ケアが必要なのは、残った社員に対してです。

去った退職者が優秀であれば優秀であるほど、残った社員にはそのひとの面影が残ります。

退職に一番納得できないのは、残った社員かもしれません。退職者の退職の原因を確認できるのは、人事担当しか居ませんし、問題や課題を提議できるのも人事担当しか居ません。

中小企業やベンチャーにとって1人の退職は痛手です。負の連鎖を繰り返さないためにも人事担当は存在するのです。

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